
ご覧いただき、ありがとうございます。
今回からシリーズ化して
お送りすることになりました。
「看護師のリーダー業務を乗り越える為に」
その第一回目として、
「看護師のリーダー業務に必要な4つのスキル」
というテーマでお伝えしていきます。
早速動画を撮りましたので、
少し長いですがご覧ください。
いつも通り、1.5倍速視聴でお願いします。
(※1.5倍速視聴推奨)
ここで言うリーダー業務というのは、
総合病院での一般病棟を想定しています。
私の場合は4年目からリーダー業務をやり始めましたが、
早い所では2年目から始める病棟もあったりします。
しかし全看護師共通、
リーダー業務をこれからやろうとしている看護師は、
何かしらの悩みや不安を抱えています。
責任が重すぎる
リーダーなんて無理
指示出せない
私なんか務まらない
リーダーするくらいなら辞めます
みんな思うことは同じです。
ですがこれは私の個人的な意見ですが、
だと思うんですよね。
本当にリーダー業務が最後の最後です。
ここさえ乗り越えれば楽になります。
メンバー業務をやってももちろん余裕ができるし、
ひとりの看護師としてのキャラが確立されます。
良い所も悪い所も、一人の看護師としての存在が
その病棟で認知されるようになるのです。
上司にも同期にも後輩にも、
「あの人はああいう看護師(もちろん一人前の)」
という扱いを受けられるようになります。
一通りの事はできるし、最低限信頼できる。
野放しにしておいても大丈夫となるのです。
ある意味、“もう伸びない所は伸びない”
と諦められる部分もありますけど(笑)
いずれにしても、ブーブー言われなくなるということです。
短所よりも長所をみんなが見てくれるようになります。
特に先輩やお局さんもですかね。
長所を尊重して任せてくれるようになるわけです。
だから本当に、リーダー業務が最後の壁なんです。
その為にこんなシリーズを作ってみました。
1人でも多くの後輩がリーダー業務をできるようになれば、
それだけ病棟も先輩も助かるのです。
楽できるんです!!
多くの中堅看護師がリーダー業務に疲弊して辞めなければ、
看護業界はもっと潤っているはずなんです!!
っとまぁ、熱くなってきましたが。
今回はそんな看護師のリーダー業務に必要な、
4つのスキルをまとめていきます。
動画でもご説明しておりますが、
こちらがその4つのスキルです。
①幅広い情報収集能力、状況把握能力、判断力
②連携に不可欠なコミュニケーション能力
③適切な目標、計画を定める専門性の高い知識と経験
④目標達成に導くリーダーシップ
一つずつ説明して参りましょう。
①幅広い情報収集能力、状況把握能力、判断力
情報収集能力はリーダー業務に限られたことではありませんが、
メンバー業務と比べてやはりもう少し
範囲の広い情報収集が必要になりますね。
患者の状態だけでなくその日の病棟スケジュールやイベント、
スタッフの構成や空床によっても色々変わってきますからね。
想定外の事が起こったり、患者が急変したり。
何もなく1日が終わることはほとんどないですよね?
私が働いていた呼吸器内科・外科病棟は絶対に何か起こってました(笑)
そんな緊急事態にも落ち着いてというか、
できるだけノーダメージで病棟全体が乗り切る為にも
幅広く情報をとっておきたいですね。
その様なドタバタの多い1日の中で、変化した状況に対する状況把握能力や
優先順位などを決めて行動や指示をしていく判断力というものも必要なスキルと言えます。
連携に不可欠なコミュニケーション能力
コミュニケーション能力に関してもリーダー業務だからという訳ではありませんが、
リーダー業務では特に他部門や他職種との連携が多くなります。
特に電話ですね。
話したことも顔を見たこともない人と、
いきなり電話で話して高度な専門的なやり取りをしなければいけない。
みんな当たり前のようにやっていますが、
よく考えたら結構難し事ですよね?
看護師ってすごいですね、
自信持っていきましょ(笑)
医者から指示を口頭で受ける場合もありますが、
とにかく指示受けだけは慎重にならないといけない。
ここで間違えると危ないこともたくさんありますからね。
基本的にはしっかりと確認すれば良いですし、
あとで不安になったらやっぱり確認するしかありません。
電話かけ直すと怒られるかな・・・
とか絶対思ってしまうんですけど、
でもやっぱり患者さんが危険にさらされるよりマシ。
そう思って勇気を出しましょう。
もちろん相手を尊重したり、広い心で受け止めてもらえたら
安心するし嬉しいし、好感がもてるし仕事もやりやすくなります。
多くの看護師さんが結構な勢いと勝気で電話してきますが、
そこは挑発に乗らずというか「おいおいどうした?自分急変中か(笑)」
くらいで余裕をもって対応してあげましょう。
もちろん私もこういう時はありますし、(あんまりないけど)
どんな先輩でも師長でもあります。
なのでそんな時は周りにいるあなたが落ち着いて、
広い心と爽やかな対応で場の雰囲気を変えてやりましょう。
あとコミュニケーションからは少しズレますが、
他職種との関りが多くなる分、他職種への理解が必要です。
医師、薬剤師、リハビリ、ソーシャルワーカー、栄養士・・・
他職種の立場や仕事内容などにも目を向けて、
日頃から雑談レベルで分かり合えると良いですね。
みんな仲間なんですよね。
誰一人として敵はいなくて、
みんな団結していく必要があります。
むしろ敵は上層部にありますから(笑)
まぁ難しく考えず、
日頃から相手の仕事の悩みとかを探すようにしていると、
自然に相手への理解も深まり向こうも理解してくれますよ。
同じ仲間同士でストレスを感じるなんてもったいないですから、
”相手を助けてあげられる自分に酔う”くらいの気持ちでいきましょう。
適切な目標、計画を定める高い専門知識と経験
これももう当たり前ですね、
看護師なら一生勉強です。
これを怠ったり、辞めた時点で看護師としては終了ですかね。
私はそう思います。
医療の進歩と共に、相手(患者)の
求めるニーズも変化したり多様化したりします。
そんな世界の最前線にいる看護師が、最新情報に対して無頓着でいたら
そりゃやっぱりいずれは受け入れてもらえなくなりますよね。
だってほら、もう今はスマホが主流でしょ。
それと同じですよね。
今は看護師という枠には看護師しかいないから求められています。
しかしその看護師という枠に例えばロボットが参入してきたり、
医師と看護師の間に一つ職種が誕生したり、介護士が食い込んできたり。
看護師はどこでも職があるし、
経験だけを頼りに勉強もせず働き続けられる。
そんな風に考えていればいつか求められなくなりますし、
リストラされる時代が来るかもしれません。
そもそも、目の前の患者さんの役に立てないですよね。
そんな看護師はお金もらえなくなります。
私たちが現役でいるうちにそんな時代が来るかと言われれば、
私も来ないと思っています。多分・・・
だからと言って勉強しない理由は無いし、
やっぱり知らないことは知っておくべきだし
患者さんにいろんな選択肢を提供できる自分にならないといけない。
そう思うと勉強は当たり前ですよね。
看護師だからといって、看護や医療の勉強だけを
していれば良い訳ではないという話を以前しました。
是非こちらの記事もご覧ください。
かなり話がずれてしまい本当に申し訳ありませんでした。
本題に戻りますね。
リーダー業務をやっていれば、
絶対に患者の看護過程を修正していく立場になります。
申し送りを聞いて次の勤務に伝えるのも、
ある意味自分のアセスメントを通した情報を伝えていきます。
後輩の申し送りを聞いて「んん?」って思ってアドバイスするのも、
そこには勉強と経験に基づいた正しい知識やアセスメントが必要です。
リーダー業務を始めると、
絶対に自分の能力の足りないところに気付きます。
あ、これ分かってたつもりだったけど曖昧だな
自分では理解しているけどうまく説明できないな
正しいのは分かるけど何でなんだったっけ
こんな時はもう一度勉強し直したり、
確認して知識を確かめておきましょう。
何も毎日机に向かって参考書を開きなさい
と言っているわけではないので。
知らない事、気づいたこと、忘れたこと。
患者さんの役に立つな、みんなの力になるな。
そんな事をその時にちょこちょこっと調べていく習慣をつけましょう。
地道な積み重ねで知識も技術も貯まっていきますし、
やがてはその知識と経験でチームや病棟全体を正しい方向に
導いていくことができるようになります。
私と共に頑張ってまいりましょうね。
目標達成に導くリーダーシップ
長くなりましたが、
最後がリーダーシップです。
まずここで初めに覚えておいて欲しいこと。
それが、
リーダー業務はあくまでも病棟スタッフとしての役割の一つです。
もちろんリーダーシップを発揮しやすい立場にはありますが、
全ての場面と全ての人にリーダーシップを発揮する必要はありません。
リーダー業務やりたくない!責任が重すぎる!!
と考えすぎてしまう人は、
結構このように考えてしまうことも多いです。
全部自分で決めなきゃ、指示出さなきゃ、責任負わなきゃ。
そんな必要は絶対に無いですし、
そんなこと誰でもできないと思います。
リーダーはメンバーよりも少し離れた所から病棟全体を見渡して、
うまく回っているかな、滞っていないかなと確認していく存在です。
だからといって、
その流れや滞りを全て自分で解消できるわけではありませんし、
責任を全て自分で背負わなきゃいけないなんて考えなくていいです。
今日のリーダーは確かに自分だけど、
各場面や状況で自分より優れた能力を持っている人はたくさんいます。
それは上司や先輩に限らず、後輩も同じです。
だから変な意地やプライドなんて捨てる必要があるし、
そんなもの何の役にも立たないしそれでは患者さんを救えません。
リーダーだからこそ、
仲間の力を借りていく。
ロスリーダーテクニックなんてものもありますが、
それもリーダーシップの一つです。
だから何度も言いますが、
リーダー≠リーダーシップ
これをしっかりと意識して患者さんの為に何ができるか、
安全第一に進めるためのリーダー業務を心がけましょう。
コツコツ少しずつ慣れていくと、
いずれは自分なりのリーダーシップが身に付いていきますよ。
今回は 「看護師のリーダー業務に必要な4つのスキル」
というテーマでしたが余談交じりで長くなってしましました。
最後まで読んでいただき本当にありがとうございます。
ここで復習もかねてもう一度動画を見ていただけると、
さらに新しいヒントが見つかると思います。
倍速視聴でざっと聞き流してみてくださいね。
(※1.5倍速視聴推奨)
次回からもリーダー業務を乗り越える為の記事を続けていきますので、
是非参考にしていただけたらと思います。
ご意見やご感想、疑問に思っていることや悩みなども
お寄せいただければと思います。
記事や動画のテーマも募集中です。
では、今回はこの辺で。
ありがとうございました。
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